
国勢調査記念切手の買取り
国勢調査記念切手は、日本で国勢調査が行われた事を記念し発行した切手ですが「国勢調査を行いますよ」と言う宣伝も兼ねられています。日本で最初の国勢調査は、当初1905年に実施される予定でした。
しかしそれは日露戦争のために延期されることになります。それに加え、内閣の交代等のさまざまな事情を受け延期がされ、最終的に1回目が実地されたのは1920年になります。初の国勢調査は国を挙げた大事業でした。
国内の人口・世帯・産業構造を知るために、調査員に26万人を任命します。そのため各地で任命用記念ハガキを初め、さまざまな記念品が制作されています。拝命を受けた調査員には、記念品の授与も行われたのです。
記念ハガキや記念切手だけでなく、風呂敷から記念碑まで様々な形で実施の記念跡が残され当時の調査がどれほど大掛かりであったのかを知る事ができます。
第一回国政調査記念切手
1920年の第一回国勢調査記念切手は、日本で初めて国勢調査が行われた事を記念し発行された切手です。第一回の調査報告書は1932年に刊行、調査から12年が経過されています。
遅くなった背景には、初めての人口調査のため慣れていないことに加え、関東大震災の影響を受けたためと言えます。発行された記念切手は、1.5銭と3銭の2種類でどちらも古代国司が戸籍閲覧する様子が描かれています。
この記念切手は大変珍しく有効期限が設定されています。1920年10月1日~1921年3月31日の利用になります。
第一回国政調査では、切手よりも絵葉書の発行や、記念スタンプが非常に多く制作されていました。記念ハガキの発行はさまざまな団体により行われ非常に多種多用です。発行されたハガキには時計をデザインしたものが大変多く存在しています。
第二回国勢調査記念切手
1930年に行われた第二回国勢調査を記念し発行された切手です。第一回のように多くの記念品が出る事はありませんでした。そのため切手への注目や宣伝利用が強くなっているとも言えます。
1920年の第一回国勢調査から第二回までの間には簡易調査があったとは言え10年の年月が経っています。そのためか第三~第九まで記念切手の発行はされませんでした。デザインは当時の大日本帝国の領土を描く地図となっています。
当時の日本領土であった台湾・樺太・朝鮮などが日本領土である事を示すための意味を持つデザインとなっています。
買取りについて
第一回国勢調査記念切手、バラ切手単位 1.5銭1,600円、3.0銭2,000円。
第二回国勢調査記念切手、バラ切手単位 1.5銭 900円、3.0銭1,100円 が目安となっています。