桜切手の買取り
桜切手は、竜文切手の発行翌年1872年に日本で発行された普通切手です。桜と言われるだけあり、四隅に桜の花模様が入っているのが特徴です。この桜切手は、1876年までの間に何度か改変されます。
発行された額面は、半銭、1銭、2銭、4銭、6銭、10銭、20銭、30銭など非常に多く発行されています。
額面だけでなく、用紙の種類や印面の「カナ」の有無等にも違いが出ています。このような細分化により、桜切手は40種類以上も発行されているためコレクションとして全てを集めることが非常に難しい切手です。
デザイン
日本で2回目の普通切手にも、現代の切手の土台とも言える図案がうかがえます。中央に描かれた「菊の紋章」と「郵便切手」の文字です。竜文切手ほどの細かなデザインではありませんが、各切手に施されたデザインの工夫が美しいです。
桜切手はご覧頂く通り、先の竜文切手と違い1色刷りです。その理由は2色刷りを行っていては需要に対応することが出来ないためです。1874年には、和紙から西洋紙へと変更されました。
味のある和紙の質感はコレクターとして魂を揺さぶるものがあり西洋紙への変更を残念に思う人もいたでしょう。しかし、当時の和紙は脆弱であったため強度のある西洋紙へと変更されたのです。
買取りについて
桜切手は、その種類が多いため価格の目安がつけにくい切手です。中には一枚で数千万円の価格をつける切手も存在しており、発行された切手の中でも最高の価値のあるものの一つと言えます。
桜切手の中でも、特に価値が高いとされるものは、赤紫色の20銭桜切手です。使用済みのものであっても、20枚程しか発見されておらず市場に出回る機会もないため、価値を付ける事も出来ない状態となっています。
もし値段をつけるなら、数億円の価格が付くだろうと言われておりまさに幻の切手と言えるでしょう。破格の価値が付く桜切手ですが、希少価値の高くないものに関しては数万円の買取り価格に落ち着きます。
切手の周囲の余白がきれいな状態で残っているか?印刷のバランスがうまく配置されているか?切手の保存状態はどうか?などのさまざまなポイントを鑑定し買取り価格が決定されます。もしお手持ちに桜切手と思われる切手があるなら、一度買取り専門店に査定してもらっては如何でしょうか?
余りにも高価な切手には模造品等も作られ、多数オークションサイトに出回っている場合もありますので、購入・販売どちらを行うにしても十分に注意をしてください。