第1次文化人切手の買取り
文化人切手は、戦後初めてシリーズ化された特殊切手です。1949~1952年の間に18名の人物を選び、肖像画入りで次々と特殊切手が発行されました。それが、文化人切手の始まりです.1992~2004年には文化人切手の第2弾も発行されています。
第1次文化人切手
3年間にかけて発行されていましたが、全体に統一感があり一色刷りであるもののクオリティ高く描かれています。
野口英世
日本郵政の文字とリーフが統一されたデザインで、それぞれの名前が入っています。
シンプルですが非常に美しい出来で、現代でも文化人切手のファンは多いです。文化人切手を好む人は多いですが、決して値段は高くありません。その理由は発行部数が多く、普通切手同様に一般的に利用されていたためです。
1949年 1、野口英世(医学者)
1950年 2、福沢諭吉(教育者) 3、夏目漱石(文学者) 4、坪内逍遥(文学者) 5、九代目・市川団十郎(歌舞伎俳優) 6、新島襄(教育者)
1951年 7、狩野芳崖(日本画家) 8、内村鑑三(宗教者) 9、樋口一葉(作家) 10、森鴎外(文学者) 11、正岡子規(俳人) 12、菱田春草(日本画家)
1952年 13、西周(哲学者) 14、梅謙次郎(法学者) 15、木村栄(天文学者) 16、新渡戸稲造(教育者) 17、寺田寅彦(科学者) 18、岡倉天心(画家)
1~4までは各3000万枚 5~は各1000万枚発行されています。あらゆる分野からの人選がなされており、当時の人選の苦労が感じられます。その中でも、販売当初からコレクターに有名だったのは、野口英世と西周です。
希少価値の高い文化人切手
野口英世
野口英世の切手は、途中で転写ロールを作りなおしています。横幅が Ⅰ版23.3mm Ⅱ23.7mm と違います。
また Ⅰ版では左下角にわずかな段差があります。これらの差は非常に良く観察しないと判らないほどのものですが、ⅠとⅡの発行数の差により大きな価格差の原因となっているのです。
西周
未使用切手が希少な切手です。買取り評価も西周のものは他の文化人切手に比べて非常に高い価格が付きます。
西周の切手が少なかった理由は1952年に切手の価格変更が行われたためです。郵便価格が8円から10円に値上げしたものの普通切手の販売が追い付かなかったため、発行数の多い文化人切手が代用されたため未使用品が非常に少なくなっているのです。
野口英世のⅡ 西周の買取り価格は美品の未使用の場合1万円近い買取り価格がつく場合もあります。しかし、そのほかの物は、大抵が美品であっても数百円単位での買取りが殆どです。
第2次文化人切手に関しては、記念切手の買取り価格となり額面より安い買取りとなっています。